DETAIL
東京都多摩市・バオバブちいさな家保育園の園長だよりから生まれた本です。50年におよぶ歴史を刻む姉妹園や前身園の積み重ねを引き継ぎながらも、移転を機に、「その時その場に集まった子どもと親と保育者」の手によって「ゼロベース」で保育をつくりだしていこうと再出発した2014年度から、日常を脅かされる中だからこそ日常の彩りを大切にしようと奮闘するコロナ禍において発信されたメッセージを収録しています。
毎回の園長だよりの中心におかれているのは、保育者たちが等身大の言葉で綴ったエピソードです。やわらかなつむじ風を巻き起こす子どもたちと、そんな子どもたちの「今」を支えようと一緒に喜び、笑い、立ち止まるおとなたち。その場を包む日差しのぬくもりや、落ち葉を踏む音まで伝わってくるような臨場感あふれる描写から、子どももおとなも、一人ひとりが大切にされ、響き合う保育はいかにしてつくられるのか、そのヒントが見えてきます。
巻末には、エピソードの書き手である職員の手記や、上町しぜんの国保育園園長の青山誠氏による寄稿「抑制的であること、あるいは遠山さんの『間』より」も収録しています。
第1章 保育の場をつくる
第2章 「自分」を守る 「自分」を育てる
第3章 からだと心
第4章 生命を繋ぐ